子犬のお迎え前日と当日の準備と対応について
ここでは子犬をお迎えするまでに、前日と当日に準備しておく要点について見ていきます。さらに、子犬をお迎え後の過ごし方や対処法についてもご紹介します。わんちゃんが早く環境に慣れて、絆を深めていけるようにしっかり準備をしておきましょう。
子犬のお迎え当日前までに準備しておくこと3点
子犬のお迎え日が決まった際は、当日前までに準備しておかなければならないことが3つあります。
- 部屋の片づけを済ませておく
- ケージ・寝床・トイレの設置
- 子犬の生活用品の準備
上記3点は、前日からの準備では間に合わない場合があるので、余裕を持ったスケジュールで準備をしましょう。
お部屋の掃除を済ましておく
生まれて間もない子は好奇心が多く、いたずらや異物誤飲による事故が起こりやすいため、部屋の掃除はしっかり行っておかなければなりません。とくに、下記の物は子犬にとって危険なため、お迎え前にかならず片付けておきましょう。
- 有毒な観葉植物(ユリ、アロエベラ、ツタ、ポトス、シクラメン、ディフェンバキア)
- 電源コード・コンセント
- たばこ
- 先の尖っている物(竹串、画鋲、ピン、釘、針など)
- 細長い物(糸、ひも)
- 漂白剤
片付けた後は最後に掃除機できれいに掃除しておきましょう。
子犬の生活用品の準備
子犬を迎えた際は、その日から生活用品が必要になりますので、かならず前日までに準備しておいてください。
子犬を迎える前に必須な準備品として下記の物が挙げられます。
- クレート
- ケージ・サークル
- ベッド
- トイレトレー・トイレシート
- 食器・水入れ
- ドッグフード
- 計量器
- 首輪・リード・ワイヤー
- シャンプー・リンス
- ヒーター
上記の道具については、下記の記事にて詳しく説明しているのでご参照ください。
「子犬を飼う前に準備すべきグッズ10選!あると便利な飼育グッズ4選も紹介」
ケージ・ベッド・トイレの設置
子犬をお迎えした際にすぐに安心して過ごせるよう、ケージ・寝床・トイレの設置をしておきましょう。
また、設置場所として下記のような場所は避けるようにしてください。
- エアコンの風が直撃する場所
- 直射日光で風通しが悪い場所
- 人の出入りが多い場所
子犬は寒さに弱いので冬場は寒さ対策として、ペットヒーターを寝床に設置しておきましょう。
子犬のお迎え時に必要な物
続いては、ブリーダーからわんちゃんを引き取る際に必要な、3つの道具についてご紹介します。
下記3つの道具は、わんちゃんを連れて帰る際にかならず必要となるため、忘れないようにしましょう。
- クレート・キャリーケース
- ペットシーツ
- ポリ袋
クレート・キャリーケース
クレートは、わんちゃんを運んだり犬用のハウスとして使ったりするための、ケースのことを指します。クレートを選ぶ際は、成犬になったときのサイズを想定して選びましょう。
ペットシーツ
子犬は初めて車に乗ったことで、酔って吐いてしまうケースがあります。そのため、わんちゃんが吐いてもいいように、クレートの底にペットシーツを敷いておくとよいでしょう。
また、車内に嘔吐物が付いてしまう可能性もあるので、捨ててもいいタオルやティッシュも準備しておきましょう。
ポリ袋
嘔吐物やゴミなどを入れるためのポリ袋を用意しておきましょう。嘔吐物に対しては専用のエチケット袋なら、丈夫で吸収性があり消臭性も高いのでおすすめです。
子犬のお迎え時に聞くこと
ブリーダーから子犬を引き取るとき、下記の項目についてかならず聞くようにしてください。
- フードの種類・量や与え方の確認
- トイレの仕方・回数やトイレトレーニングの有無の確認
- 健康診断の結果とワクチン接種回数の確認
- マイクロチップの有無と畜犬登録の確認
ブリーダーに質問するのを忘れても後で聞くことはできますが、先に聞いておけばその後の対応がスムーズです。また、忘れないためにも質問内容をメモしておき、ブリーダーさんからの解答もしっかりメモしておきましょう。
フードの種類・量や与え方の確認
子犬にとって新しい環境は大きなストレスであり、その影響からなかなかご飯を食べてくれないケースがあります。
お迎え後はできるだけ子犬の負担を減らし、早くご飯を食べてもらえるように食事について、以下のことをブリーダーに確認するようにしてください。
- 与えているフードの種類・購入先
- 1日に与えているフードの量と回数
- フードを与えている時間
- フードの与え方
子犬の好みや食欲、離乳期から成長期にかけての食事の注意点など、できるだけ詳細に聞いておくとベストです。
トイレの仕方・回数やトイレトレーニングの有無の確認
人間と同様、わんちゃんもそれぞれ性格が違うため、トイレ事情も個々に異なります。
トイレについても以下のことは確認しておきましょう。
- トイレの仕方
- トイレの回数・量(おしっこ・うんち)
- トイレの場所
- トイレトレーニングの有無
帰宅後スムーズに対応できるよう、ブリーダーのほうでトイレトレーニングを始めている場合は、その状況について詳しく聞くようにしてください。
健康診断の結果と混合ワクチン接種回数の確認
子犬を引き取る際に重要なこととして、健康診断の結果と混合ワクチンの接種回数はかならず確認しましょう。
犬には生まれてから決められた期間内に、受けなければならない注射があります。そのためブリーダーに、これまでに接種したワクチンの状況と、今後受けなければいけないワクチンの種類と時期についても、しっかり確認しておきましょう。
また、犬のワクチンは大きく分けて、「混合ワクチン」と「狂犬病ワクチン」の2種類があります。混合ワクチンは、生後60日後を過ぎたら何回か接種しますが、狂犬病ワクチンでは生後110日ごろもしくは、150日ごろに混合ワクチンの合間かその後に接種します。
子犬のお迎え後の過ごし方(初日~1週間)
子犬をお迎えして自宅に到着後の接し方について見ていきます。子犬は初めての環境に緊張して、ストレスがたまりやすい状態にあります。そのため、これから一緒に暮らしていく家族の一員として、優しくサポートしてあげましょう。
お迎え当日の子犬の接し方として
- トイレに誘導する・トイレトレーニングの実施
- 子犬にあまり構わずゆっくり休ませてあげる
- お迎え前と同じ食事内容にする
の3点はしっかり意識しましょう。
トイレに誘導する・トイレトレーニングの実施
子犬を家に迎えた際は、まずトイレに誘導してトイレを促しましょう。このとき、トイレトレーニングとして、できるだけ子犬が自主的にトイレに行けるよう誘導してください。子犬がトイレで排泄できた際は褒めてあげて、もし失敗しても怒らないようにしてください。
また、わんちゃんは一度排泄した場所に再度排泄する習性があるため、トイレ以外の場所で排泄した場合は、臭いが残らないように完全に拭き取りましょう。
子犬にあまり構わずゆっくり休ませてあげる
子犬はとてもデリケートな生き物です。帰宅後甘えてきたり元気に走り回ったりしていても、新しい環境に興奮しているだけで移動時の疲労がたまっています。子犬との絆を早く深めたいと思うかもしれませんが、遊びはほどほどにしてまずはなるべく休ませてあげましょう。
また、子犬は初めての環境にとても緊張しているため、落ち着いて寝れるように大きな音は立てないよう注意してください。
お迎え前と同じ食事内容にする
子犬は慣れない環境のストレスから、ご飯を与えても食べない場合があります。家に来た当日はご飯を食べなくても翌日は食べてくれるケースが多いので、初日は様子をみてもよいでしょう。
また、早くご飯食べてくれるように、お迎え前と同じ内容のご飯を与えるのも良いでしょう。
注意点として、ご飯は食べなくても脱水症状にならないよう、お水を与えるのを忘れないでください。
子犬のお迎え後に困ったときの対応法
子犬は新しい環境のストレスや緊張から、不安を感じやすい状態にあります。そのため、子犬が環境に慣れるまではしっかりサポートしてあげてください。
ここでは、お迎え後の困った4つのケースの対処法について見ていきます。
食欲がない場合
お迎えした日は新しい環境のストレスから、ご飯を与えても食べない場合があります。前項で解説したとおり対処法として、早めに食べてもらうようお迎え前とできるだけ同じ内容の食事を与えるようにしてください。
ただし、翌日以降も何も口にしない場合は、自己判断せずにブリーダーや獣医師に相談しましょう。
暴れる場合
お迎え初日は緊張や興奮のしすぎで暴れるケースがあります。子犬を寝かせようとしてもなかなか寝ない場合は、構いすぎない程度に遊んであげるか、落ち着くまで様子をみましょう。
吠える場合
お迎えしたばかりは、さびしさや不安から子犬が吠えたり鳴いたりすることがあります。とくに夜鳴きする場合は、しっかり対策しないと一生続くケースがあります。
対策としてお迎えしてから一週間程度は、できるだけ子犬のそばに寄りそって安心させてあげてください。子犬が新しい環境に慣れてきたら、少しずつ一人にさせるようにしましょう。
震えている場合
子犬は不安から震えることが多く、お迎え初日も震える場合がよくあります。子犬の不安を取り除いてあげるために、そばにいて優しく声をかけてあげましょう。
たいせつなのは、子犬にとって飼い主は安心できる存在で、新しい環境も安全な場所だと認識させてあげることです。そのためには、子犬の表情やしぐさをしっかり観察して、子犬が不安を感じていたらそばに寄り添って接してあげましょう。